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まるでパンを食らうように

在宅ジャニオタ男子。ドドドドド新規。

「叶わない夢」を歌うこと

増田貴久さん所属のNEWSがこれまでに出したオリジナルアルバムは、5枚。10年以上のキャリアを持つジャニーズのグループとしては、この枚数はかなり少ない。
なんとなく聞き覚えのある曲が多いと思った二枚目の「pacific」は、NEWSが最初の活動休止期間を過ごした後の初めてのアルバム。世の中が山Pブームに沸いた時期のアルバムでもあるので、勢いがあって華やかです。それにしても、一枚目から聴いていって早くもジャケット写真の人が減っている。というかファーストアルバム発売前に辞めている人がいるのは初めて知った。NEWSの過去に2回あった空白の存在感を感じてしまう。
エア増田担、楽しいけど前途多難すぎる。

今月は増田貴久強化月間という名のプチ担降り体験をしている。先月の稲垣吾郎さんが所属するSMAPも脱退や謹慎が過去にあったけれど、ここまで話題にすることすら重い話には感じなかった。最初からわかっていたことだけど、改めて怖くなりました。NEWSほど気軽に見ることに勇気のいるアイドルグループはいない。NEWSを知ることは、たくさんの人の不安や憤りや焦りや嫉妬、そういうマイナスな感情に触れることになる。
俺は、自分が傷つけられないためにマッスーとNEWSに関しては「こんなに頑張っているのに」という感情を削ぎ落として見ようと決めた。
頑張っていることは偉い。でも、やみくもに頑張ることが正しくないことも多い。

アルバム「pacific」収録の「裸足のシンデレラボーイ」という曲のBメロを聴いて、あれ?このフレーズどっかにあったな?と引っかかった。
俺が「叶わない夢なんてあるかな?」という歌詞を聴いて思い出したのはジャニーズカウントダウンコンサート2013-2014でした。あの日、東京ドームのステージに三人の関西ジャニーズJr.が立っていた。桐山、中間、重岡。三人は初披露の「ええじゃないか」を歌いながらステージを降りていき、客席にいる小瀧望くんを紹介した。四人でのデビューが決まりましたと満面の笑みで発表する彼らの姿に、ファンは荒れた。
足りない。どうしても足りない。三人、いやせめてあと一人、いやだったらあの子も。彼らと一緒にデビューするだろうと思われていたベテラン関西ジャニーズJr.の姿がないデビューを知った直後、テレビの前で呆然とするファンをよそに、KinKi Kidsは持ち歌の「フラワー」を歌った。

こんなにがんばってる君がいる かなわない夢はないんだ

叶わない夢がここにあると見せつけられた直後にこれは辛いねと、そんなツイートをいくつか見かけた。結局ジャニーズWESTは7人でのデビューになったんでこの時の悲しさとか悔しさってなんだったんだろうなってあの1ヶ月のモヤモヤは壮大な拍子抜けだったんですが、やっぱりあの時に聴いた「フラワー」とあのざわめいた空気って忘れられないです。

たくさんのジュニアたちの夢の屍の上に立って「叶わない夢なんてあるかな?」と問う選ばれたシンデレラボーイNEWSと、ずーっとふたりぼっちで「かなわない夢はないんだ」と歌う箱入りオキニコンKinKi Kids。せっかくのマッスー月間なのに結局J-FRIENDSの話かよ!と自分に呆れつつここしばらくそのことを考えていた。
たくさんのJr.の中から選抜されてバレーユニットでデビューのNEWSは、活動休止の直前のシングルがちょうど「裸足のシンデレラボーイ」。デビュー前に一緒に活動していた面々とはまったく違うメンバーでのデビューは、どんなに頑張っても叶わなかったたくさんの夢の上にあると俺は思っています。生田斗真さんや風間俊介さんがデビューせずにもやっていける道を見つけられたけれど、大抵の人は同列のJr.がデビューすると自分の夢を諦めることを考えるしそもそも斗真さんや風間さんも最初に夢見たのは今いる場所ではない。選ばれた方だって、バレーユニが期間限定だと思われていた頃は一緒にいるのが元のユニットのメンバーでないことをもどかしく感じていた人がいたかもしれない。
「叶わない夢なんてあるかな?」という問いかけには、夢が叶わなかった人たちの声が聞こえる。そういう残酷で悲しいバレーユニと並べるとKinKi Kidsは最初から二人で、二人でデビューして、そこからずっと二人でやってきて、そりゃ「こんなにがんばってる君がいる/かなわない夢はないんだ」なんて言わせたくなるよなあ……。他のJr.が関係ないデビューって、無所属Jr.からしたら絶望かもしれないけどこの痛さはないよな。

で、ここまでだらだら書いてきてちょっと気になったから検索してみたんだけど、「叶わない夢なんて」というフレーズが入ってるジャニーズの曲で他に見つかったのは2曲。
Sexy Zoneの「Congratulations」とKAT-TUNの「Messenger」で、どちらも叶わない夢なんてないと言っている。発表がセクゾンは紅白後のセカンドアルバムでKAT-TUNはごくせんより前の2004年(後輩も前に出てきてデビューできるかわからなくなってきた頃だと聞いてます)なので同じことを歌わせても「夢」の重みがかなり違うと思いました。叶わない夢はないと言い聞かせなくてはやっていけないKAT-TUNと無邪気に未来を信じられるSexy Zone、みたいな。

まあ「叶わない夢はない」ってJポップでは桜とか翼とかと同じくらいのベタなフレーズなんでデビューがどうこうとかは関係ないんだろうけど、結局あの正月のフラワーほど重いフラワーはなかったなって話です。まったくまとまりがないのはまだこの話が自分の中でも固まっていないから(笑)誰かもっと物知りの大人にこの話で語ってほしいから書くだけ書いてみました。
他人の夢の後先をリアルタイムで見られるアイドルという文化は、シビアで怖いです。そして、夢といえば「夢はでかくなけりゃ/つまらないだろう」と言う愛唱歌(※勇気100%)があるジャニーズなんで、やっぱり叶うかどうかなんて考えて小さくまとまるよりでかい夢を見られるアイドルを俺は応援したいなと思いました。それこそ今のNEWSみたいにひとつひとつ堅実なのも見ていて安心できるけどね。


そんな感じで、春休みの作文2014でした~。


pacific【通常盤】

pacific【通常盤】