ジャニーズのファーストアルバムを聴いてみる~関ジャニ∞「感謝=∞」編~
2014年にはデビュー10年を迎えた関ジャニ∞。
初期に大阪だったり演歌だったりとジャニーズの隙間を突いていた路線はなんだかんだ今も続いていますが、このファーストアルバムの特徴は何と言っても年齢!過半数が成人メンバーなので、前回のSexy義務教育Zoneと比べると声もかなり安定しています。変声期が終わっていることに加え、関ジャニ∞はある程度歌える奴しか目立つ所を歌っていない。とても聴きやすい。特にメインボーカルの渋谷さんが初々しく綺麗な声を聴かせてくれるのですが、それだけでなくエース錦戸さん内さんがそこそこ歌えるのが大きい。
まだシングルを一枚しか出していない時期のものなのですが、同じようにデビュー前にジュニアユニットとして活動していた期間の長いKinKi KidsやKAT-TUN、Kis-My-Ft2らのファーストと同じようにジュニア時代の楽曲を集めたベスト盤的なものではないようです。ミニアルバムで曲数が少ないので、サクッと聴いていきます。
関ジャニ∞『感謝=∞』*1
参加メンバー
横山裕*2
渋谷すばる*3
村上信五*4
丸山隆平*5
安田章大*6
錦戸亮*7
大倉忠義*8
内博貴*9
関ジャニ∞オフィシャルサイト→http://www.infinity-r.jp/
関ジャニ∞-Wikipedia→http://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E9%96%A2%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%8B%E2%88%9E
◆01_DREAMIN' BLOOD
作詞:久保田洋司、作曲:谷本新、 編曲:ha-j
新人なのにこいつら頭からハモってるぞ!! 区切るように歌うAメロ、内くんさんソロの機械的なまでに冷静なリズムがいい。人間味のある声の渋谷・錦戸の掛け合いから明るいユニゾンのサビへの流れもいい。とてもいい。このアルバムは全体を通して基本的にこの三人しかソロパートがないのですが、この曲では後半のけっこう美味しい所に丸山隆平ソロが入っているのもポイント。丸山さんの癖のない声がストレートに伸びていて綺麗です。
◆02_浪花いろは節
作詞:MASA、作曲・編曲:馬飼野 康二
ちゃんと聴いてみるとマジで渋谷すばるwithその他の歌割なんですが、本当に演歌調の曲と渋谷すばるの相性が良いのでそりゃそうなるだろうなと納得できる。演歌歌手が歌っているのを聴くと、こぶしとビブラートが多く入るのが自分が普段聴いているポップスの歌との一番の違いのように感じるのですが(詳しくないのでなんとなくの印象です)、演歌歌唱でちょっとクドいなと感じるところが渋谷すばるの歌でアイドルにしてはクドいなと感じるところと重なるんだなと思った。クドいって言うと聞こえは悪いけど、それが濃さで良さでもあるから悪口ではないよ……語彙が貧困で申し訳ない。
◆03_All of me for you
日本語詞:TAKESHI、作曲:Brian Hobbs, Christian Svensson, Jany Schella、編曲:五十嵐学
1ミリの関西色もない。オシャレでクール、硬派なカッコよさ。ちょっと横山裕っぽい声が前に聴こえる気がするけど、この流れだと気のせいだよな~。内くんさんがわりと横山さんの声に似ているのでこれは恐らく間違っている。
◆04_旅人
作詞・作曲:HIKARI、編曲:鈴木 雅也
関ジャニ∞主演舞台『Another』の テーマソング。このアルバムでは珍しく、ソロパートがほとんどありません。ユニゾンばっかりの中でソロパートがあるのはもちろんすばる・錦戸・内。
◆05_10年後の今日の日も
作詞・作曲・編曲:清水昭男
大人っぽく歌えるグループという印象の強いアルバムで、唯一のキュート全開曲と言っていい可愛らしいクリスマスソング。「これからもずっと二人でいよう」というHey!Say!JUMPも真っ青なド直球キュート。今の渋谷すばるの歌は迫力があって逆に言えばいまいちキュートとは言い難いのですが、この頃はまだ声が細くて合っています。すばる・錦戸の少し細い声で歌い出すソロが男らしくなさそうな曲の主人公と合っている。
◆06_冬のリヴィエラ
作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一、編 曲:長岡成貢
まさかの森進一のカバー曲。 デビュー間もないジャニーズアイドルがカバーするにあたって森進一って……当時のレコード会社が何を考えていたのかかなり気になりますね。これは渋谷すばる無双だろうと思いきや、意外と錦戸亮と歌謡曲も相性がいい。アレンジはかなりオシャレになっているので、元を知らなければそこまで森進一臭はないと思われる。
◆07_Eden
作詞・作曲:HIKARI、編曲:蔦谷 好位置
はっきり言って、古参ファンの感傷を抜きにしても内くんさん在籍時代の関ジャニ∞で一番を争う重要な曲じゃないか。ファンではない層から見たら「関西のジャニーズ」というだけ、それ以上でもそれ以下でもない、というのは今のジャニーズWESTがいるところですが、そういう時期にこれだけ真面目なノリの曲を持っていたのが関ジャニ∞の楽曲面の厚みかもしれない。
◆08_浪花いろは節(Trance Mix) -Bonus Track
出た~!!ジャニーズのファーストコンサートでありがち、デビュー曲の謎のアレンジバージョン!!
◇07_浪花いろは節(Winter Rock Mix) -初回限定盤のみBonus Track
演歌×ラップ×ジャニーズだけでも情報が大混乱なのにWinter Rock Mix……「浪花いろは節」のリミックス2曲はあまり予想外なことはないのですが、これを特典にできると思ったテイチクが10年かけてあそこまでの特典山盛りぶりを見せるようになったのかと思うと勝手に感慨深いような気になる。
触れるのが怖い話題なので後ろに書きます。
このアルバムでメインの三人、渋谷すばる・錦戸亮・内博貴の組み合わせは、初期NEWSのメインボーカルである山下智久・錦戸亮・内博貴と一番メインの一人を入れ替えただけ。それでどこまでNEWSと印象が変わるのだろうかと思ったら、聴き比べると全然違って驚いた。関ジャニ∞の歌声のいい意味の灰汁の強さはすばるさんの存在感によるものなんだと再確認した。NEWSだとそう目立って聴こえなかったけれど、関ジャニ∞の中では内博貴のきらきらしい歌声は際立ってアイドルらしかった。
- アーティスト: 関ジャニ∞(エイト)
- 出版社/メーカー: テイチクエンタテインメント
- 発売日: 2004/12/15
- メディア: CD
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